후리가나로 읽는 일본 고전
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選(ひだのかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,271자 · 263화면
口惜いから撲って与ろうと思ったけれども、対手が大勢だから我慢していると、そこへお葉さん、お前が出て来たんだ。」
彼は其の当時の光景を思い泛べたらしい、今更のようにお葉の顔をしげしげと眺めた。
「而してお前が大きい声で、お止しよ、そんな可哀想なことをするもんじゃアない。其人は妾の可愛い人なんだから……。ねえ、お葉さん。お前は然う云ったろう。俺は其時に確に聞いた。其晩、俺は窟へ帰ると、お前と夫婦になった夢を見たんだ。それから……それから俺は、何うしてもお前と夫婦になる気になったんだ。ねえ、お葉さん。判ったろう。俺は毎晩お前を夢に見ていたんだ。」
然う云われると、此方に記憶が無いでもない。成ほど過日そんなことも有った様である。が、それは固より酒の上の冗談に過ぎないのを、世間知らずの山育ちの青年は唯一図に真実と信じて、此に飛でもない恋の種を播いたのであろう。対手に因ては迂濶冗談も云えぬものだと、お葉は今更のように思い当った。
山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)同様の分際で、深川生れのお葉さんに惚れるとは、途方もない贅沢な奴だと、今の今までは馬鹿馬鹿しくもあり、腹立しくもあったが、斯うなって見ると自分にも罪が無いでもない。