후리가나로 읽는 일본 고전
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選(ひだのかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,271자 · 263화면
(八)
」
「そうですかねえ。」と、お政はまだ笑っていた。其の疑惑は融けぬらしい。
(八)
「市郎、お前は真実に柳屋へ出入するのか。」と、今度は安行が問うた。
「いいえ、嘘です、嘘ですよ。何かの間違いでしょう。」と、市郎は慌てて弁解した。
「でも、忠一も其時に云っていましたよ。市郎君は色男だ、柳屋の女が大層チヤホヤしていたと……。ねえ、然うでしょう。」
如才ないお政は絶えず笑顔を見せているが、対手は甚だ迷惑に感じた。と云って、ここで何時まで争っても究竟は水掛論である。市郎も終末には黙って了った。
安行も考えた。何方の云うことが真実か知らぬが、先刻市郎の話では、忠一が女と巫山戯たと云う。今又ここの話では、市郎が女と情交があるらしいと云う。何方にしても、対手は客商売の女である。要するに二人の客に対して、等分に世辞愛嬌を振蒔いたと云うに過ぎまい。随って其時だけの遊興ならば兎こうの論は無いが、若し市郎が其後も柳屋へ通っている様ならば、少しく警戒を加えねばならぬ。彼のお葉という女は、どんな素性来歴の者か知らぬが、豪家の息子を丸め込んで、揚句の果に手切れとか足切れとか居直るのは、彼等社会に珍しからぬ例である。