일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひだのかいだん

飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選(ひだのかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,271자 · 263화면

아오조라 문고

けれども、窟の底には母に教えられた大切の宝が有る。之を持出して他に売れば、自分は大金満家になれるのである。乞食を為ないでも済むのである。ここを立去る前に、先ず彼の宝を持出さねばならぬと、彼は昼夜この辺を徘徊して、窃かに好い機会を窺っていたが、彼の事件以来、窟には多数の警官が絶えず見張っているので、彼も迂濶に踏込む隙を見出し得なかった。

と云って、此のままに立去るほどの断念は付かぬ。断念の付かぬのも無理はない。重太郎は宝に心を惹されて、徒爾に幾日かを煩悶の中に送った。勿論、普通の人とは違って、山に馴れたる彼は寝床や食物には困らなかった。岩を枕にして眠った、木実を拾って食った。斯くして日を暮す間に、塚田巡査に一度見付けられたが、幸いに逃れた。

「あの宝は俺の物だ。俺が持って行くのに不思議があるものか。」

重太郎は斯うも考えた。けれども、自分の姿を見れば直ちに追跡する警官等が、其理屈を肯いて呉れるや否やを危んだ。警官等は自分の敵であると彼は一図に信じていた。寧そ腕力付で奪い取ろうかとも考えたが、剣を佩びたる多数の警官と闘うことは、彼も流石に憚った。この場合、味方と頼むのは多年同棲したる※(「けものへん+操のつくり」