후리가나로 읽는 일본 고전
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選(ひだのかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,271자 · 263화면
殊に此方は婚礼を眼の前に控えているから、それを附目に何かの面倒を持ち込まれては、吉岡家に対しても気の毒、自分達も世間に対して余計な恥を晒すようにもなる。何うか其んなことの無い様にしたいものだと、心窃かに無事を祈った。
が、誰の考慮も同じことで、ここで何時まで争った所で水掛論に過ぎない。これだけに釘を刺して置けば既う可いと思ったのであろう、お政は相変らず嫣然笑いながら、更に話を他に反した。
「好塩梅にお天気が続きますね。併し来月になったら、急にお寒くなりましょう。来年のお正月も又雪でしょうかねえ。」
旧暦に依る此土地では、正月は恰も大雪の最中である。年々の事とは云いながら、三尺、四尺、五尺、六尺と漸次に振積んで、町や村にあるほどの人々を、暗い家の中に一切封じ込めて了う雪の威力を想像すると、何と無く一種の恐怖を懐かぬ訳には行かぬ。四人は今更のように庭を眺め、空を仰いで、日毎に襲い来る冬の寒気を染々と感じた。
この時、表では犬の啼く声が頻に聞えた。トムは何物を視たか知らぬが、狂うが如くに吠え哮るのであった。
「何をあんなに吠えるのだろう。」と、手持無沙汰の市郎は、之を機に起上って門へ出た。