후리가나로 읽는 일본 고전
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
井上 円了의 おばけの正体(おばけのしょうたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,925자 · 145화면
その事の起こりは、去る七月中、松井の女房がことのほかの難産にて、いまだ分娩をおえざるさきに死去したるに、この女房は生前、松井に内々にて愛国生命保険会社と千円の保険契約をなしおりしかば、松井は妻の死後、あたかも拾い物したる思いにて、早速これを受け取りながら、尋常はずれて葬儀を薄くしたるより、死者の遺恨はさこそならめと近所にての風評に続きて、たちまち同家より人魂の飛び出ずるよし言い出せる者あり。近隣の子供三、四人、および菓子屋の職人某、向かい側なる印版屋の主人、同町の生け花師匠某ら、いずれも夜を異にして見たりといい、それより大騒ぎとなりて、米吉の屋前には毎夜人の山を築き、雨戸を攀ずるもの、戸をたたくもの、石を投げ込む者さえあり。その極み、同家の本店の方にては、これも畢竟、松井が平素の仕打ちのよろしからざるためなりと、本支店の縁を絶ち、また市中のならずものは松井の弱味に付け入りて同家へ押し掛け、穏やかならぬ挙動に及ぶ者も多しとぞ。さて、人魂の正体はもとよりなんでもなきことにて、女房の死後、幼女が母の来たりたるを夢み、ある夜不意に泣き出したると、またある夜、同家表二階の座敷の格子に白地浴衣をかけ、その上の釘に黒き帽子をかけ置きたるを、外方より見たるものありて幽霊なりと吹聴したる間もなく、同家の欄間にはめあるガラス