후리가나로 읽는 일본 고전
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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河(アラスカのひょうが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 122,039자 · 248화면
霧頂は見渡すかぎり、一面の薄青い透明な鼠色である。名墨を淡めたような色をしている。羽田を出て五時間くらいで、もう全く別の世界に入ったのである。
しかしこの天空の世界と、濃霧の底に横たわっている地上及び海上の世界とは、全くひどい違いなのである。戦争中に根室の町はずれで、この濃霧の研究をした頃の思い出が、ふと頭に浮んできた。物質文明からも、近代文化からも、全くかけ離れた荒涼たる磯辺で、人々は霧雨にぐっしょり濡れて、黙々として終日働いていた。この太陽から見放された世界は、色のない世界であった。
北国の海に特有なこの恐しい濃霧が、千島からアリューシャンにかけて、じっと垂れこめている今の時期には、海上の人々は、生命がけで手さぐりの航海をしなければならない。しかし飛行機にとっては、今が一番有難い気象条件にある。九千フィートから一万フィートくらいの高度で、西寄りの気流に乗って、滑るような飛行を続けている。というよりも、飛行機は空中の一点にじっと止っていて、景色だけが極めて徐々に移ってゆく。
プロペラの廻転もそうやけに激しくはなく、速いがしかし落着いた廻転を定常的に保っている。