후리가나로 읽는 일본 고전
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けんのよんくんし
剣の四君子・日本名婦伝
吉川 英治
吉川 英治의 剣の四君子・日本名婦伝(けんのよんくんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,635자 · 306화면
体が快くなったら、一生懸命、未熟を取返してみせる」
それきり、このふたりの兄弟喧嘩は見られなくなった。両親には孝行であった。山岡の孝童と、模範に云われた。
弟の謙三郎は十七歳となると、高橋家へ養子に貰われて行った。別れてからの兄弟はなおさら情愛の度を深めるばかりだった。
唯、武道の上に於てだけは、互いに、
「負けないぞ」
との黙契を固く抱きつづけていた。
わけても兄の紀一郎は、十五歳の時、顔半分腫らして七日も寝た時から、深刻な感銘をうけたとみえ、以来心機一転して、その精進ぶりは、両親も体を案じる程だった。
年少、早くも禅に心を潜め、諸家の門を叩き、工夫を鑚み、また、文事にも精励して、号を静山と称し、その二十四、五歳の頃にはすでに、
「槍では今、山岡静山、天下の第一人者であろう」
と云われ、また、
「怖らく、静山のような人物は、百年に一人か二人しか現ない天才というものだろう」
と評されたくらいであった。
世人は自分らの中から群を抜いた非凡を発見すると、必ずそれを「天才」と呼ぶ。しかし山岡静山の名人といわれるに到った域は、決して天稟だけのものではない。むしろ努力であったのだ。