후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
らしい調子で、寿平次の供をして来た男にまで声をかけた。二里ばかりある隣村からの訪問者でも、供を連れて山路を踏んで来るのが当時の風習であった。ちょうど、木曾路は山の中に多い栗の落ちるころで、妻籠から馬籠までの道は楽しかったと、供の男はそんなことをおまんにもお民にも語って見せた。
間もなくお民は明るい仲の間を片づけて、秋らしい西の方の空の見えるところに席をつくった。馬籠と妻籠の両本陣の間には、宿場の連絡をとる上から言っても絶えず往来がある。半蔵が父の代理として木曾福島の役所へ出張するおりなぞは必ず寿平次の家を訪れる。その日は半蔵もめずらしくゆっくりやって来てくれた寿平次を自分の家に迎えたわけだ。
「まず、わたしの失敗話から。」
と寿平次が言い出した。
お民は仲の間と囲炉裏ばたの間を往ったり来たりして、茶道具なぞをそこへ持ち運んで来た。その時、寿平次は言葉をついで、
「ほら、この前、お訪ねした日ですねえ。あの帰りに、藤蔵さんの家の上道を塩野へ出ましたよ。いろいろな細い道があって、自分ながらすこし迷ったかと思いますね。それから林の中の道を回って、下り坂の平蔵さんの家の前へ出ました。