후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
。ことに香蔵は彼が妻の弟にあたる親戚の間柄でもある。みんなどういう人になって行くかと見ている中にも、半蔵の一本気と正直さと来たら、一度これが自分らの行く道だと見さだめをつけたら、それを改めることも変えることもできないのが半蔵だ。
考え続けて行くと、寛斎はそばにいない三人の弟子の前へ今の自分を持って行って、何か弁解せずにはいられないような矛盾した心持ちに打たれて来た。
「待てよ、いずれあの連中はおれの出稼ぎを疑問にしているに相違ない。」
「金銀欲しからずといふは、例の漢やうの虚偽にぞありける。」
この大先達の言葉、『玉かつま』の第十二章にある本居宣長のこの言葉は、今の寛斎にとっては何より有力な味方だった。金もほしいと思いながら、それをほしくないようなことを言うのは、例の漢学者流の虚偽だと教えてあるのだ。
「だれだって金のほしくないものはない。」
そこから寛斎のように中津川の商人について、横浜出稼ぎということも起こって来た。本居大人のような人には虚心坦懐というものがある。その人の前にはなんでも許される。しかし、血気壮んで、単純なものは、あの寛大な先達のように貧しい老人を許しそうもない。