후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
「いかにも。それほどの盗賊に罪人は一人もあがらぬとは、八州の腹切ものだ」
「それにしても、この沢井村界隈に限って、盗賊もなければ辻斬もない、これというも、つまり沢井道場の余徳でありますな」
沢井道場で門弟食客連がこんな噂をしているのは、前段大菩薩峠の殺人の翌々日のことでありました。
「さて、道具無しの一本」
「心得たり、若先生の型を」
門弟二人が左右に分れると、
「沢井道場名代の音無しの勝負」
口上まがいで叫ぶ者がある。
沢井道場音無しの勝負というのは、ここの若先生、すなわち机竜之助が一流の剣術ぶりを、そのころ剣客仲間の呼慣わしで、竹刀にあれ木剣にあれ、一足一刀の青眼に構えたまま、我が刀に相手の刀をちっとも触らせず、二寸三寸と離れて、敵の出る頭、出る頭を、或いは打ち、或いは突く、自流他流と敵の強弱に拘らず、机竜之助が相手に向う筆法はいつでもこれで、一試合のうち一度も竹刀の音を立てさせないで終ることもあります。机竜之助の音無しの太刀先に向っては、いずれの剣客も手古摺らぬはない、竜之助はこれによって負けたことは一度もないのであります。
その型をいま二人は熱心にやっていると、おりから道場の入口とは斜めに向った玄関のところで、