후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
と述懐したことを覚えていた。
その性来女嫌いの諸戸道雄が、突然結婚する気になり、しかもあんなに猛烈に求婚運動を始めたというのは、誠に変ではないか。私は今、「突然」という言葉を使ったが、実を云うと、その少し前までは、私は絶えず諸戸の一種異様な併し甚だ真剣な恋文を受取ってもいたし、丁度一ヶ月ばかり以前、諸戸に誘われて、一緒に帝国劇場を見物したことさえあった。そして、無論、諸戸のこの観劇勧誘の動機は、私に対するあの愛情にあったことは申すまでもない。それはその折の彼の様子で疑う余地はないのだ。それが僅か一ヶ月かそこいらの間に、豹変して私を捨て(というと、二人の間に何かいまわしい関係でも出来ていたようだが、決してそんなことはない)木崎初代に対して求婚運動を始めたのであるから全く「突然」に相違ないのである。しかも、その相手に選ばれたのが、申し合せた様に私の恋人の木崎初代であったというのは偶然にしては少々変に感じられるではないか。
という様に、段々説明して見ると、私の疑いも満更ら無根の猜疑ばかりでなかったことが分るのである。だが、この諸戸道雄の奇妙な行動なり心理なりは、世の正常な人々には一寸会得しにくいかも知れぬ。