일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면

아오조라 문고

彼女は樋口と呼ばれて少しも疑う所がないのだ。私は再びうろたえてしまった。木崎というのは私の飛んでもない思違いだったのかしら。彼女は彼女自身の姓を叩いていたに過ぎないのかしら。この疑問は少しの間私に羞恥を忘れさせ私は思わず長い言葉を喋った。

「あなた、樋口さんて云うの? 僕は木崎さんだとばかり思っていた」

すると、彼女も亦ハッとした様に、目のふちを薄赤くして、云うのである。

「マア、あたしうっかりして。……木崎ですのよ」

「じゃあ、樋口っていうのは?」

あなたのラヴ? と云いかけて、びっくりして口をつぐんだ。

「何んでもないのよ。……」

そして木崎初代は慌てて、レタペーパを器械からとりはずし、片手で、もみくちゃにするのであった。

私はなぜこんなつまらない会話を記したかというに、それには理由があるのだ。この会話が私達の間にもっと深い関係を作るきっかけを為したという意味ばかりではない。彼女が叩いていた「樋口」という姓には、又彼女が樋口と呼ばれて何の躊躇もなく返事をした事実には、実はこの物語の根本に関する大きな意味が含まれていたからである。

この書物は、恋物語を書くのが主眼でもなく、そんなことで暇どるには、余りに書くべき事柄が多いので、それからの、私と木崎初代との恋愛の進行については、ごくかいつまんで記すに止めるが、この