후리가나로 읽는 일본 고전
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
小酒井 不木의 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集(みっつのあざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 196,140자 · 396화면
条件反射は通常、外部からの刺戟の少ない暗室で、極めて静粛に行うのが普通でありまして、鯉坂君は、ほとんど毎日暗室の中で日を送ったのであります。
はじめ、彼はパウロフの報告に従い、犬に手術を施して、唾液腺の導管を顎下の皮膚に開かしめ、犬を革帯で固定して、食物を与えると同時に、一定の音をきかせて、先ず犬の聴覚の客観的研究を行いました。犬が一定の音をきいて、ゴム管の先から滴らす唾液の露を数えることは、鯉坂君にとって此上もない深い興味を与えました。
実験を行い得るまでに犬を馴らすことは中々困難でしたけれど、彼は後には犬の性質を知って、比較的容易に馴らし得るようになりました。野犬を馴らすよりも、飼犬を馴らすことが比較的に容易であったため、遂には、よその飼犬を盗んでまで、その研究慾を充したのであります。
だんだん研究して行くうちに、犬にもそれぞれ個性のあることがわかり、聴覚の至って鈍いものや又至って鋭いもののあることを知りました。この犬の個性の研究が鯉坂君の興味をそそったので鯉坂君のところへ連れられて来る犬の数はだんだん殖えました。
聴覚の研究がすむと、こんどは視覚の研究に移り、視覚の研究が一通りすむと、嗅覚の研究に移ったのですが、その嗅覚の研究の際、鯉坂君は、はからずも、一新探偵法を案出するに至ったのであります。