후리가나로 읽는 일본 고전
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つめ
探偵クラブ 烙印
大下 宇陀児
大下 宇陀児의 探偵クラブ 烙印(つめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,509자 · 103화면
螢だなんて下手いかな、いやいや、季節が梅雨の後なのだからそう不自然には聞えまい。何喰わぬ顔でそういって、そのまますぐと研究室の扉へ近づいて行くことにしよう――。
庭は暗くて、蹲んでいると、蚊が頻りと手や顔を襲って来た。靴下を透かして刺す奴もある。彼はその蚊を追い払うのに最初のうち一生懸命であったのだが、しかしそのうちに意外な事実に気が付いた。
竹中のところへ、今、住谷良子が訪ねて来ているのだった。蹲んだ腰を半分ばかり伸ばして見ると、良子は竹中の寝室で、こちらへ斜っかいに顔を向けて、何か一心に読んでいるのだった。青い色の薄物を着た胸から上だけが見えるのだが、俯向いた白い頸にウエイヴをかけた髪がぼかしたように垂れかかり、それが妙に媚めかしく、沖野の眼には粘りつくような感じであった。思切って立上って見ると、何か読んでいると思ったのは実は良子が椅子に腰をかけて、その膝へマミイが乗っているのであった。が、その途端に、こちらからは反対側の、母家へ通じた扉がスッと開いて、竹中の姿が現れた。
「持って来ましたよ、これでいいでしょう」
竹中のこういったところを見れば、良子はもうずっと前からここへ来ていて、竹中は母家の方へ、何かを取りに行って来たらしい。