후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
そうして、悠々と、波間に馬を游ばせてゆく左馬介の白い陣羽織は、この湖に多く住む鳰の一羽が泳いでゆくようであった。
――依然として、なお、
「いまに溺れ死ぬだろう」
と、それを見ていた湖岸の羽柴勢は、やがてふたたび騒ぎ出した。固執していた自分たちの予想にまたも裏切られたからである。
左馬介光春の姿は、敵の矢弾の射程距離外を注意ぶかく迂回して、やがて難なく坂本城の東の浜へ、水を切って駈けあがっている――
唐崎の一ツ松からその辺りは、いちめんにきれいな真砂と松原の渚だった。波打際のしぶきを離れるや否、彼はいっさんにその松原へ駈け込んだ。そしてしばらくその姿を緑のなかに没したと思うと、坂本の町屋と松原のあいだにある十王堂の前にふたたび姿が見えた。
――遠く、それを認めた羽柴方の兵は、われに返ったように、一時に鼓を鳴らし喊声をあげ合って、
「や、や。乗り抜けたぞ」
「城へ入れるな」
と遽かに、潮を作って、こなたへ奔突して来る様子であった。
振り向いて、それを見ながら、左馬介はにこと笑ったようであった。――なお一鞭当てて急ぐかと思うと、彼は十王堂の前でひらと馬を降りた。