후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
要するに、それすら思いいたらないほど、玄蕃は実世間的な苦労は知らないお坊っちゃんであったといえよう。為に、剛勇無比の名と共に、すぐ驕慢をも持ってしまうのであった。当代の代表的人物が一堂にある今夜のような畳の上の場合のほうが、戦場以上に実は危険な場所であるという戒心などはまったくないかの如き彼であった。
「――だが、筑前。ひとつ玄蕃の腹にすえかねることがあるぞ。やい、聞け筑前。……耳はないのか」
もう呼ぶにも呼び捨てである。酒くせよりは腹の虫が云っているらしく見える。しかし秀吉は酔態を眺めて、むしろ愛するごとく、
「お汝。酔うたな」
微笑でなだめると、玄蕃は、
「なんの」
大きく首を振って、
「事は、酒興ですむような、そんな小さい問題ではない」
と、大きく構え直して、さらに云いつのった。
「聞けばだ。――最前、お仏殿において、羽柴筑前には、信雄様信孝様以下の諸侯が、尊堂へ拝をなすにあたって、本来下賤の成上がりの身をもかえりみず、三法師君をわが膝にのせて、ずんと上座にかまえ、しかもいちいちおのれの方へも、拝礼を執らせたということではないか」
「は、は、は」
「なにを笑う。