후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
「…………」
秀吉はともかく、衆はみな酒気を失って蒼白な面に生唾をのみ合った。――事態、これはただ事でない。この宴席からいくらも隔ててない壁の外、木蔭、床下など、悉く柴田の手により剣槍飛弓が匿されているのではあるまいか。そして執こく秀吉の怒髪を誘っているのではなかろうか。――そんな邪推や臆測から生じる一種の衆の鬼気が、満座にゆらぐ燭の影と、墨のごとき夜風となって、夏ながら背すじも寒い心地に襲われ出していたからであった。
と、秀吉は、玄蕃のことばが終るも待たで、からからと打ち笑っていた。
「いや、北ノ庄の甥どの。それは誰に聞かれたか、めずらしい思い出を語られるの。――いかにも二十余年前には、権六どののお腰はおろか、猿めは、導引が上手いとて、御一門の衆などには、わけてよう揉ませられたものじゃった。そして、お菓子など賜わると、うれしくてなあ。……わははは。今はなつかし、あのお菓子の味はなつかしいものぞ」
「叔父上。聞かれたか」
と玄蕃は大げさに勝家のほうへ伝えて、
「筑前に、何かよいものをお遣りなされ。今でも、揉めといえば、揉んでくるるやも知れぬ」
「あまり座興の度をこゆるな。