후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
――秀吉、何者ぞ。とつい思いたくなって来るのだ。彼も信長の遺臣なら自分たちも信長の臣下だ。いまだかつて、彼から高下の差別をうけるような恩顧をうけた覚えもなし、主従の約をしたわけでもない。
ただ、今日これへ自分から駈けつけて、彼の陣門に駒をつないだものは、故主の敵光秀を討たんという一片の耿々の志を一つにする者と思うたからにほかならない。しかるに、その同僚を迎えるに、この態度は何事か。こんなことなら吾れからここに臨むのではなかった。秀吉が礼を厚うして迎えに来るのを待って来てやるのであったに――と、右近もほろ苦い顔して悔いているようだし、瀬兵衛も頗る渋面をつくっていた。
それと、この二人の不快を手伝ってよけい堪らないものにしているのは、その日の暑さだった。梅雨はとうに明けているはずだが、いっこう空気は乾燥しない。そして空にはのべつという程、この頃の天下を象徴しているような去就の定まらない雲が往来していた。その雲間から折々かっと照りつける陽はまた脳膜を麻痺させるような執こさと強烈な光を持っている。
「暑いのう、瀬兵衛どの」
「ムムム。風もないし」
ふたりも勿論、脛から籠手まで身を鎧っていた。