후리가나로 읽는 일본 고전
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
楠山 正雄의 日本の英雄伝説(たわらとうだ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,666자 · 84화면
「あの仰むけている首筋を射てやろうか。だいぶ厚い鎧を着ているが、あの上から胸板を射とおすぐらいさしてむずかしくもなさそうだ。」
こう為朝は思いながら、すぐ矢を放そうとしましたが、ふと、
「いや待て。いくら敵でもにいさんはにいさんだ。それにこうして父子わかれわかれになっていても、おとうさんとにいさんの間に内しょの約束があって、どちらが負けてもお互いに助け合うことになっているのかもしれない。」
と思い返して、わざとねらいをはずして、義朝の兜に射あてました。すると矢は兜の星を射けずって、その後ろの門の七八寸もあろうという扉をぷすりと射ぬきました。これだけで義朝は胆を冷して、これも外の門へ逃げ出して行きました。
こうして為朝一人に射すくめられて、その守っている門にはだれも近づきませんでしたが、なんといっても向こうは人数が多い上に、こちらの油断につけ込んで夜討ちをしかけて来たのですから、はじめから元気がちがいます。とうとう外の門が一つ一つ片はしからうち破られ、やがてどっと総くずれになりました。
こうなると為朝一人いかに力んでもどうもなりません。例の二十八騎もちりぢりになってしまったので、ただ一人近江の方へ落ちて行きました。