후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
此の年の五月雨は例年より遙かに長かったらしい。霧を伴い、亦屡々豪雨の降ったことは当時の戦記の到る所に散見して見える。
十重二十重に囲まれ、その上連日の霖雨であるから、いくら遊び事をして居たって、城内の諸士が相当に腐ったのは想像出来る。
気持ちが滅入って来ると、疑心暗鬼を生じて来る。前には松田憲秀の様なスパイ事件もあるし、機敏な秀吉は此の形勢を見て、盛んに調略、策動をやった。斯くて「小田原城中群疑蜂起し、不和の岐となつて、兄は弟を疑ひ、弟は兄を隔て出けるに因て、父子兄弟の間も睦じからず、況や其余をや」の乱脈振りとなった。こうなっては戦争も駄目だ。
六月二十六日、本普請にかかって居た石垣山の陣城が落成した。その結構の壮偉なるは大阪、聚楽に劣り難しと、榊原康政は肥後の加藤清正に手紙で報告して居るが、多少のミソはあるにしても、其の偉観想い見る可しだ。
秀吉は同夜の十時に、全軍に令して一斉射撃で城中を威嚇して居た。
遂に七月五日に、氏直は愈々窮して弟氏房を伴って城を出て、家康を介して降服を申し出でた。そこで秀吉は家康と処分法を議し、氏直の死を許し、氏政、氏照等を斬った。