후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんだっしゅつき
日本脱出記
大杉 栄
大杉 栄의 日本脱出記(にほんだっしゅつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 76,254자 · 151화면
便所の上で食器も洗えば、顔も洗える仕掛になっているのだ。これだけは少々閉口だなと思った。
床板はモザイクまがいに、小さな板きれをジグザグに並べた、ちょっとしゃれたものだった。
なるほどこれなら、アナトール・フランスのクレンクビュが、「床の上で飯を食ったっていいや」と言ったのももっともだと思った。そして、いつかパリで見たクレンクビュの活動写真で、このボテふりの親爺が初めて牢に入れられて、ポカンとしたしかし嬉しそうな顔をしながら室の中を眺め廻している姿を思いだした。
僕はまずこの室がひどく気に入ってしまった。そして一と通りの検分がすむと、さっきスプリングを試して見た寝台の上にごろりと横になって、煙草に火をつけた。
しばらくすると、看守が半紙二枚くらいの大きさの紙を持って来て、それをテーブルの上の壁にはりつけて行った。
活版刷りだ。「酒保売品品目および価格」と大きな活字で刷って、その下に「消耗品」と「食品」との二項を設けて、いろいろと品物の名や値段を書きつけてある。
インク、紙、ペン、頭のブラシ、着物のブラシ、鏡、石鹸、スポンジ、ポマード、タオル、巻煙草、葉巻、刻み煙草というように、普通の人間の日常要るものは大がいならべてある。