후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
女は息をひそめた。階下に物音と、人の話し声が聞え、女は低い声で、やっぱりうちだよ、と呟いた。
「なか(新吉原)だとこんなことはないんだけれどね、なかには吉原掛りというのがあって、むやみに町方なんぞの手入れはできないんだけれど、こういうところは隠れたしょうばいだから」と女は新八を見た、「兇状持ちがまぎれこんだなんていう口実で、ときには本当にそんなこともあるけれど、たいていは小遣いをせびるために押込んで来るんだよ、あんたなにかあるんじゃなくって」
「なにか、とは」新八は云いかけて首を振った、「おれは浪人だが、侍だから」
「こんなところへ来る役人は下っ端だから、そんなこと遠慮しやしないよ、たぶん下でつかませるだろうけどさ」
新八は起き直った。
――おれは脱走者だ。
ということが頭にうかんだのである。しかしそのとき、梯子段を登って来る人の、話し声が聞え、女がはね起きて、「早く、着物を着てよ」と云った。蒲団を片づけるから、あんたは着物を着てちょうだい、早く。と云い、新八が立ちあがると、女は乱暴に夜具をたたみ、隅のほうへつくね、そして、押しやってあった食膳を、部屋のまん中へ据えた。