후리가나로 읽는 일본 고전
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇(ウニデスちょうりゅうのかなた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,361자 · 483화면
その方がかえって人目につかぬと見たのであろう。前から五両目の一等車の車室には、――丁抹語でこれをヒュッテという。その車室には、侍女も連れずただ一人、表面は貴婦人の一人旅と見せかけて、伯爵夫人が乗っている。
中型の旅行鞄が二つ、角から粗末なボール函を覗かせた、思い出してほんのその辺で買ったといわんばかりの、紙包みが一つ。人目には何の奇もないこの紙包みこそ宝石入りの歌い時計が入っていると、嬢は睨んでいた。後部七両目の三等車には、都市警察庁の探偵が三人、普通の旅客に交じって眼を光らせている。前部二等車の入口には、国家警察局の次長がこれも、旅客を装って平服で腰かけている。
嬢はオーゲやエッベを連れず、毒蛇のラルフだけを連れている。海蛇の頸飾りを追っかけるのに陸の毒蛇のコブラとは! と、その取り合わせの妙に苦笑する。車室の準備の整うまで、しばらく一等車のデッキに佇んでいた。国家警察局の手も、都市警察庁の手もスッカリ廻っているのであろう。ほんものの車掌は車室に引っ込んで、
「オールセン様のお嬢様で、いらっしゃいますか?」
とそこへ車掌に化けた毒蛇が通りかかって外務次官オールセン令嬢と名乗る女探偵の前に、小腰を屈める。