후리가나로 읽는 일본 고전
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇(いきふどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,400자 · 387화면
その時も、大晦日を眼の前に控えた暮の二十五、六日から札幌を発って、有珠、登別、音威音府、名寄と言った、いずれも深々と雪に埋もれて眠ったような町々ばかり、今にもまた降り出しそうに重苦しく垂れ込めた灰色の空の下を、これという定めた計画もなく旅を続けていた。お互いに別段、そう熱を上げて夢中になっていたというのでもなかったが、さりとてひと思いに他人になってしまうだけの決心もつかず、ただ何となくズルズルと、一日でも長くこうして一緒に暮していたいような気持が、金のなくなるまでまだまだこんな旅行を続けているつもりなのであった。
……が、まあ、そんなことなぞはどうでもいい。なにも君太郎のことを書こうというわけではなかったから。そんな余計な穿鑿なぞはどうでもいいが、ともかく私たちが留萌の港に着いたのは夕方の五時頃ではなかったかと思われる。北海道の原野はもう蒼茫と暮れ果てて雪もよいの空は暗澹として低く垂れ下っていた。
そして町は停車場前の広場から両側の堆く掃き寄せられた雪の吹き溜りの陰にチラチラと灯を覗かせていたが、私たちはもちろんこんな淋しい港町なぞに一人の知り人があったわけでもない。