후리가나로 읽는 일본 고전
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇(いきふどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,400자 · 387화면
一
中込礼子……中込礼子……どうもどこかで、聞いたことのあるような名だが、と考えているうちに、おおあの女か! と刑事の頭には、新聞や雑誌で見たことのあるその婦人の美しい顔が泛んで来た。ほう、あの中込礼子だったのか?
婦人というよりも、令嬢と呼んだ方が、適当だったかも知れん。そしてまた中込礼子その人が、どれほど有名だというのでもない。富豪の令嬢で、巴里帰りの新進ピアニストというので、新聞や雑誌に写真は出ていたが、その父親の富豪の方が、有名だったのだ。日台紡績の社長で、東洋綿業の社長で、中込精密機械工業の社長として日本中に鳴り響いている財界屈指の富豪だということは、こんな山の中の刑事の頭にまでも、沁み込んでいる。
そこで、中込礼子の美しいおもざしを思い泛べながら、厚い埃を払って刑事は、このノートを読み出したのであるが、もしその中込礼子の四字が、田舎刑事の好奇心を惹かなかったら、この全文が出る機会は、おそらく永久になかったであろうと考えられる。
一
中込礼子様。
私の身体にも、全身に黴菌が、付着しているだろうと思われます。この手紙はお読みになる前に、どうか厳重に消毒して下さい。