일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えどげいじゅつろん

江戸芸術論

永井 荷風

永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면

아오조라 문고

三囲、橋場、今戸、真崎、山谷堀、待乳山等の如き名所の風景に対しては、いかなる平凡の画家といへども容易に絶好の山水画を作ることを得べし。いはんや広重においてをや。されど爰に注意すべきことあり。広重は歌川豊広の門人にして人物画をもよくしたるにかかはらず、隅田川の風景を描くにさへ強ひて花見の喧騒を避け、蘆荻白帆の閑寂をのみ求めたる事なり。東都名所の中その画題を隅田川花盛となしたる図の如きを見よ。先丘陵の如くに凸起したる堤を描き、広々したる水上より花間を仰見て、僅に群集の来往せるさまを想像せしむるに過ぎず。さればこの水上にも妓を載せ酒を酌むの屋形船なく、花を外なる釣舟と筏と鴎とを浮ばしむるのみ。この傾向は吉原を描きし図において殊に顕著なるを覚ゆ。広重の好んで描ける吉原は華麗を極めし不夜城の壮観にあらずして、頬冠の人肌寒げに懐手して三々五々河岸通の格子外を徘徊する引四時過の寂しさか(『絵本江戸土産』巻六)然らずば仲之町の木戸口はあたかも山間の関所の如く見ゆる早朝の光景(江戸百景の中廓中東雲)なり。仲之町夜桜の盛とても彼は貧しげなる鱗葺の屋根をば高所より見下したる間に桜花の梢を示すに止まり、日本堤は雪に埋れし低き人家と行き悩む駕籠の往来に、後朝の思よりもむしろ駅路の哀感を誘はしむ。