일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えどげいじゅつろん

江戸芸術論

永井 荷風

永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면

아오조라 문고

然れどもそは他日に譲りて、ここには北斎及び広重の両大家につぎて同じく江戸の風景を描きたる昇亭北寿と、一勇斎国芳の板物を一覧して筆を擱かんとす。

昇亭北寿は葛飾北斎の門人にして文化頃の浮絵名所絵の中にその名の署したるものあり。それよりやや後年の作と覚しき一枚摺山水画は尽く和蘭陀画を模倣したる一種特別の画風を示したれど、いかなる故にやその伝記は和洋いづれの書物にも詳ならず。『浮世絵類考』には姓氏を示さずして唯両国薬研堀辺に住し文政頃の人となすのみ。

北寿の板物は今日伝ふる処のもの僅に三、四十種を越えざるべし。当時浮世絵を専業となせる画工の制作いづれも甚多数なるより考ふれば、北寿はあるひは専門の浮世絵師にてはなかりしにや。あるひはその画風のあまりに奇異なるがため北斎北渓らの間に立ちては遂に世の迎ふる所とならざりしにや。伝記の考究は暫く措き、今その板画を見るに北寿は直接に和蘭陀画の影響を受け西洋風の遠近法と設色法と時には光線をも木板摺の上に転化応用せんと企てたる画工なり。これ敢て北寿一人に始りしには非ず。当初浮絵の大家にして歌川派の祖たる歌川豊春の如きは和蘭陀銅板画よりヴェニス、アムステルダム等の風景をそのまま模写してこれを木板色摺となせし事ありき。