후리가나로 읽는 일본 고전
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えどげいじゅつろん
江戸芸術論
永井 荷風
永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면
次は北斎の画風の堅実なる写生を基本となしたる点自ら泰西美術の傾向と相似たる所あるに依るものとなす。北斎の真価値は実にこの写生に存するなり。西人の永く北斎を崇拝して止まざるは全くこれがためにして我邦人の中動もすれば北斎を卑俗なりとなすものあるもまたこれがためなり。文化以降北斎の円熟せる写生の筆力は往々期せずして日本画古来の伝統法式より超越せんとする所あり。されば宋元以後の禅味を以て独邦画の真髄と断定せる一部の日本鑑賞家の北斎を好まざるはけだしやむをえざるなり。これに反して泰西の鑑賞家は北斎によりて始めて日本画家中最も己に近きものあるを発見し驚愕歓喜のあまり推賞して世界第一の名家となせしに外ならざるなり。次に北斎の描きたる題材の範囲の浩洋複雑なるは独り泰西人のみならず、厳格なる日本の鑑賞家といへどもまた聊一驚せざるを得ざるべし。日本の画家にして北斎の如くその筆勢の赴く処、縦横無尽に花鳥、山水、人物、神仙、婦女、あらゆる画題を描き尽せしもの古来その例なし。北斎は初め勝川春章につきて浮世絵の描法を修むるの傍堤等琳の門に入りて狩野の古法を窺ひ、後自ら歌麿の画風を迎へてよくこれを咀嚼し、更に一転して支那画の筆法を味ひまた西洋画の法式を研究せり。