후리가나로 읽는 일본 고전
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選(ひだのかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,271자 · 263화면
「どうも判らんな。」と、塚田巡査も失望の嘆息を洩した。
が、兎に角に其儘では済まされぬ。巡査の率いる一隊は、森に沿うて山路を北に登る事となった。市郎の一隊は現場を中心として、附近の森や野原や村落を猟る事となった。斯くて夜半まで草を分けて詮議したが、安行の行方は依然不明であった。加之も夜の更けると共に、寒い雨が意地悪く降頻るので、人々も寒気と飢とに疲れて来た。
「到底今夜のことには行くまい。」と、弱い音を吹く者も出て来た。が、市郎は容易に諦めることは能なかった。疲れた一隊を慰め励まして、其附近約三里の間を東西に南北に駈け廻ったが、遂に何の手懸りも無かった。懐中時計を見ると、既う午前一時である。松明の火も漸く尽きて来た。
此上は矢はり山へ向うより他は無い。で、曩に巡査等が登った路とは方角を変えて、西の方から山路へ分入ろうとする途中に、小さい丘が見えた。ここらに多い山毛欅が茂って、丘の麓には名も無い小川が繞っていた。
「や。人が死んでいる!」
先に立ったる一人が松明を翳して驚き叫ぶと、余の人々も慌てて駈け寄った。見ると、山毛欅の大樹の根を枕にして、一人の男が赤裸で雨の中に倒れていた。