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「もくせい」ごうのなぞ

中谷宇吉郎集 第六巻

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第六巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「もく星」号の謎、温泉2、海底の散歩、吉右衛門と神鳴、国際雪氷委員会のことなど、古代東洋への郷愁、身辺雑記、長岡と寺田、八戒に遭った話、亡び行く国土、牧野伸顕伯の思い出、湯川秀樹さんのこと、露伴先生と神仙道、私のふるさと、私の履歴書、ケリイさんのこと、コロラド通信。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 页

青空文庫

白鳩号は、少し悪気流にはいると、振動を起す癖があることは、前から知られていたので、これで原因がすっかり分ったことになる。即ち一本の銅線に、機の全生命がかかっていたのを、今まで知らないでいたのである。そういうことが判明すれば、対策は簡単であって、この銅線を強くさえすれば、今後は同じ事故は絶対に起さないことになるわけである。

この美事な成果は、けっきょく机の上で得られたものではなく、実験室の中から生まれたものである。いくら大勢の傑い学者が集っても、会議ではこういうことは決して分らない。

SS航空船の場合も、全く同じことであった。この方は、私のまだ学生時代のことであって、卒業実験として、寺田先生のこの研究の助手をつとめたので、当時のこと、とくにその内情はよく分っている。

現在日立研究所にいる湯本博士が、当時大学院の学生で、寺田先生の下で、SS爆破の基礎研究として、水素の爆発の実験をしていた。私は三年になると、卒業実験として、湯本さんのこの仕事を手伝うことになった。寺田先生は、海軍の査問会の一員を委嘱され、SS爆破の原因として、無電発信による火花で、水素に点火したという説を出された。