轻松读懂日语经典作品
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
「報知新聞夕刊」1930(昭和5)9月30日~1931(昭和6)3月12日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 190,554 字 · 381 页
魔の部屋
所轄警察の一行も可哀相な娘達の一家を調べる為に、分れて行った。
あとに残ったのは、警視庁の恒川警部と、明智小五郎である。
「僕は何だか、君達にかつがれている様な、変てこな気持ですよ」
警部が、お寺の門の方へ、ブラブラ歩きながらいった。
「君達ですって?」
明智は例によって、にこやかに微笑している。
「君と、唇のない男とにです」
恒川氏も、ニヤニヤ笑っている。
「ハハハハハハハ、君は何をいい出すのです」
「君とあの賊とが気を合せて、僕達を飜弄している。というような感じがするのです。君の想像は、まるで神様のように的中する。しかも賊の方では、その上を越して墓地が発掘されることを予言し、空っぼの棺の中へ君に宛て手紙を残しておくなんて、君と賊とが、あらかじめ打合せでもしているのでなけれや、不可能なことです」
警部は冗談か本気か、判断のつかぬ調子で、そんな事をいいながら、ニヤニヤと明智の顔を眺めた。
「ハハハハハハ、愉快ですね。僕と唇のない男がグルだなんて、ルブランの小説の筆法で行くと、僕が一人二役を勤めて、ある時に素人探偵となり、ある時は唇のない怪物と化けて、一人芝居をやっている、という妄想も成立ち相ですね。