轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
「報知新聞夕刊」1930(昭和5)9月30日~1931(昭和6)3月12日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 190,554 字 · 381 页
「御推察の通り。僕はこういう事には、非常に用心深いたちだからね」
明智がニコニコしながら答えた。
谷山は、絶望のあまり、しばらくの間、茫然と立ちつくしていたが、ふと、現在の彼の位置に気がつくと、口辺に笑いの影が浮かんだ。彼はその時ピッタリとドアに背中をつけて立っていたからだ。
「フン、ところで、君のいい草はそれでおしまいかね。だが、おれの方には、まだ最後の切札が残っていたのだぜ。こういう具合にね。……」
いいながら、既に谷山の姿はドアの外へ消えていた。カチカチとかぎをかける音。
「ワハハハハハ、ざま見ろ。恒川警部も、明智君も、なまじ手出しをしたばっかりに、飛んだことになってしまったね。今にね、君達は一かたまりになって、その部屋でお陀仏様だよ」
ドアの外から、ゾッとする様な悪魔のじゅそがひびいて来た。
明智と、恒川氏と、文代と、倭文子母子の五人は、まんまと製氷室にとじこめられてしまった。
谷山は、一体彼等をどうしようというのだろう。
製氷室にとじこめられた五人のものは、思わず顔を見合わせた。
どうなるのかしら。何か犯人のわなにかかったのではあるまいか。