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おもいだすことなど

思い出す事など

夏目 漱石

经历生死关头后,作者用细腻笔触回忆那段病中时光,那些细微的光影与人事,读来既心酸又温暖。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,003 字 · 113 页

青空文庫

二十六

字を埋めて読みやすくすると、「御父様の御病気はいかがでございますか、私は無事に暮しておりますから御安心なさいませ。御父様も私の事を思わずに御病気を早く直して早く御帰りなさいませ。私は毎日休まずに学校へ行って居ります。また御母様によろしく」と云うのである。

余は日記の一頁を寝ながら割いて、それに、留守の中はおとなしく御祖母様の云う事を聞かなくてはいけない、今についでのあった時修善寺の御土産を届けてやるからと書いて、すぐ郵便で妻に出さした。子供は余が東京へ帰ってからも、平気で遊んでいる。修善寺の土産はもう壊してしまったろう。彼等が大きくなったとき父のこの文を読む機会がもしあったなら、彼等ははたしてどんな感じがするだろう。

傷心秋已到。 嘔血骨猶存。

病起期何日。 夕陽還一村。

二十六

五十グラムと云うと日本の二勺半にしか当らない。ただそれだけの飲料で、この身体を終日持ち応えていたかと思えば、自分ながら気の毒でもあるし、可愛らしくもある。また馬鹿らしくもある。

余は五十グラムの葛湯を恭やしく飲んだ。そうして左右の腕に朝夕二回ずつの注射を受けた。腕は両方とも針の痕で埋まっていた。