轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
やぶのうぐいす
藪の鶯
三宅 花圃
「藪の鶯」金港堂、1888(明治21)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,356 字 · 65 页
数多群集したる貴嬢中にて水ぎわのたちたる人物。まず細かに評せんには。一人は二八ばかりにして色白く目大きく。丹花の唇は厳恪にふさぎたれどもたけからず。ほおのあたりにおのずから愛敬ありて。人の愛をひく風情。頭にかざしたるそうびの花もはじぬべし。腹部はさのみほそからねども。洋服は着馴れたるとおぼし。されど少しこごみがちにてひかえめに見ゆるが。またひとしおの趣あり。桃色のこはくの洋服を着して。折々赤きふさの下りたる扇子にて。むねのあたりをあおいでいる。
側に坐したるは。前の嬢にくらべては。二ツばかり年かさにやあらん。鼻たかくして眉秀で。目は少しほそきかたなり。常におさんには健康を害すなどいいてとどめたまう。かの鉛の粉にても内々用いたまいしにやあらん。きわだちて色白く。頭はえりあしよりいぼじり巻きに巻き上げて。テッペンにいちょうがえしのごとく束ねて。ヤケに切ったる前がみは。とぐろをまきて赤味をおびたり。白茶の西洋仕立ての洋服に。ビイツの多くさがりたるを着して。少しくるしそうにはみゆれど。腹部はちぎれそうにほそく。つとめて反身になる気味あり。下唇の出でたるだけに。