轻松读懂日语经典作品
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
227 怪盗系図
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 157,440 字 · 313 页
「ヘエ、こいつは、真田幸村の紋だ」
八五郎の声の頓狂さ。
「そんな小さい六文銭があるものか、それは賽の目の六だよ」
「賽の目にしちゃ大き過ぎはしませんか、豆粒ほどの大きさですぜ。こんな大きい目の賽ッころは、玩具屋の看板にブラ下がっている張子の賽だ」
「真物の賽の目の通りには彫れないよ」
むだを言いながらも平次は、念入りにその入墨を眺めております。
「そう言えば、薄く四角の筋彫がありますね」
そんな事を言って居るところへ、玄関からヌッと入って来た男がありました。
「おや、お栄さん、何うかしたのかえ」
「あ、宇八さん、大変なことが」
「何をやったんだ」
それは三十七、八の痩せぎすの強靱な感じのする男でした。お栄はこの時漸く元気を回復したらしく入口の方に這い寄ります。
「伯父さんが――殺されたのよ」
「えッ、あの人が、――かつぐんじゃないだろうな。人に殺されるようなヤワな人間じゃない筈だが――」
そう言いながら入って来た番頭の宇八に、手燭の灯りの下に斑々たる血潮や、椽側の行燈の側に、死骸を調べて居る平次と八五郎を見てさすがに仰天した様子です。
「銭形の親分よ、宇八さん」
「そいつは――驚いたね、そんな事と知らないから、芝で二三軒まわって、ごちそう酒で良い心持になって歩いて居たが――」