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あいこくしんわたしはこうおもう

和人は舟を食う

知里 真志保

知里真志保『和人は舟を食う』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『愛国心』私はこう思う、あの世の入口、生きているコタンの銅像、おば金成マツのこと、金成マツとユーカラ、学問ある蛙の話、言語と文化史、洞爺湖の伝説、日本語とアイヌ語の関係、図書館通い、アイヌ語学、アイヌ語のおもしろさ、アイヌ宗教成立の史的背景、ホッキ巻。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 70,567 字 · 144 页

青空文庫

なお、日高の静内地方の熊祭に於て、“ヘペレ・アイヌ”(heper-aynu 熊の子である人間)という奇異な行事が行われておりました。檻の中から縄をつけて引出された子熊が、しばし場内で花矢などにたわむれた後、締め木にかけて殺され、皮を剥がれた後、その生々しい血のしたたる生皮を一人の男――これには少しばかり頭の鈍い男が選ばれる――が身に纏うて、あらためて熊の檻に入り、子熊が引出されて殺されるまでの経過を、そっくりそのまま人間が熊になって演じるのであります。日高の沙流地方でも昔はそれがあり、それを“アイヌ・ペウレ※(半濁点付き小書き片仮名フ、1-6-88)”(aynu-pewrep 人間である熊の子)と言ったといいます。

樺太の太泊に、“イソ・ヘチリ”(iso-hechiri 熊踊り)と名づける子供の遊びがありました。

一人の少年が四つん這いになって熊になります。その帯に長い綱をつけて左右に振り分け、二人の少年が各々その一端を持って立ちます。熊になった少年は、四つん這になったまま大暴れに暴れます。二人の少年は、そうさせまいとして一生懸命綱を引っぱります。