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あいこくしんわたしはこうおもう
和人は舟を食う
知里 真志保
知里真志保『和人は舟を食う』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『愛国心』私はこう思う、あの世の入口、生きているコタンの銅像、おば金成マツのこと、金成マツとユーカラ、学問ある蛙の話、言語と文化史、洞爺湖の伝説、日本語とアイヌ語の関係、図書館通い、アイヌ語学、アイヌ語のおもしろさ、アイヌ宗教成立の史的背景、ホッキ巻。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 70,567 字 · 144 页
言語と文化史
私は昨年の秋、当地に開かれた文化講座において、アイヌ民族は北方から渡来した民族であり、その渡来の経路は恐らくカムチャツカ方面から千島列島を南下して北海道へ渡り、その一分派は太平洋沿岸を南下して釧路、十勝の浜伝いにエリモの崎を越えて日高のシズナイの辺まで進み、また他の一派はオホーツク海に沿うて北上し、宗谷から一つの分派を樺太に送り、他の一分派は日本海沿岸を南下して、ユーラップ、オシャマンベの辺で二つに分かれ、一つの分派は函館の方へ行って津軽海峡を渡り、東北地方を占拠し、また他の分派はオシャマンベから噴火湾に沿うて南下し、室蘭から幌別、白老を通って太平洋岸を東進し、日高のシズナイの辺まで行って、あそこで十勝の方から西進してきた一派と衝突し、そこからサル川沿いに奥地にはいったのが今の日高のサル地方のアイヌで、このように一応北海道の各地の海岸に定着したアイヌが、そこから石狩川とか十勝川とか沙流川とか、大きな川をさかのぼって次第に北海道の内陸に占拠するようになったのが、現在われわれが見るアイヌの分布状態であるということを、主として言語研究の立場から私は説いてみたのであります。