轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
「自警」1947(昭和22)年1月~1948(昭和23)年1月(5、6、11月は欠)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 页
「その缶詰の中に毒瓦斯そのものを詰めてあったとは考えられません。もし詰めてあったものなら、缶詰の缶のどこかに、少くとも二つの穴があけられていて、あの穴はハンダづけがしてあるはずです。そうしないと、瓦斯をこの中へ送りこむことができないのです。しかしこの缶詰は、ごらんになる通り、穴をあけた形跡がなく、缶の壁は綺麗です。ですから、この缶の中に毒瓦斯そのものが詰めてあったとは考えられないのです」
「なあんだ君は……。君は自分で毒瓦斯説を提唱しておいて、こんどは自分からそれをぶち壊すのかい。それじゃ世話がないや」
検事は笑った。
「いや、しかし早く本当のことを説明しておかないと、大寺警部の如き真面目で真剣なる方々から後できつく恨まれますからね」
「じゃあどうするんです。缶詰追及をやるんですか、それともそれは取りやめですか」
警部はいらいらしながら訊いた。
「行くんだ。さあ出掛けよう」
長谷戸検事は椅子から立上った。帆村もメモをしまって、出掛ける用意をした。
「さあ参りましょう。なんといっても、あの缶詰を追って行けば、この事件はきっと解けるにきまっているんですから……」