轻松读懂日语经典作品
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いかなるほしのもとに
如何なる星の下に
高見 順
「文藝」1939(昭和14)年1月号~1940(昭和15)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,508 字 · 236 页
こっちは何もいやしいことはないから……」
「あやしい、だろう?」
「ああそうか」
そんな会話が聞えた。漫才を地でいったようなものだ。
事実は小説より奇なりというが、現実は漫才より奇なり、かもしれない。
二三日前、昼間、アパートの台所へ行くと外で酔っ払いがどなっていた。
「キリギリスだって、うちを一軒持っているじゃねえか」
アパートの人たちに毒づいているのだ。なんで、そんなに怒っているのかわからないが、キリギリスとはうまいことを言ったものだと思った。漫才などから覚えた科白だろうか、それとも酔っ払いの創作だろうか。
スタンダアルの「バイロン卿」を読む。
考えさせられる言葉。――「たえず自己に憑かれ、いかなる効果を他人に与えるかということばかりを気にしていたという点で、バイロン卿の気質はジャン・ジャック・ルウソオとはなはだよく似ていた。卿くらい芝居のできない詩人はまたとあるまい。卿は他の人物になりかわることができなかったのだ。卿がシェクスピアをことのほか嫌ったのはそういうわけだからである。のみならず卿がシェクスピアを軽蔑していたわけは、シェクスピアがヴェニスの不良ユダヤ人シャイロックになればまた唾棄すべき梟雄ジョン・ケイドにもなりえたという点であろう」