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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页

青空文庫

「すぐ警察へ電話をかけようと思ったのですけれど、夜分のことではあるし、それに、俊夫さんの方が警察の人よりも早く犯人を見つけてくれるだろうと思ったので、お願いにきたんですよ」

とおばさんは俊夫君の顔をのぞきこむようにして申した。

「おばさん心配しなくてもいいよ。白金の塊はきっと僕が取りかえしてあげるから」

十分の後、私たちは木村さんのお宅につきました。助手の竹内さんは、その時もう意識を回復して、平気で口がきけるようになっておりました。

竹内さんの話によりますと、木村さんが工場を去られてから四十分ほど過ぎた頃、突然、外から誰かが硝子を割ったので、驚いて顔をあげると、割れ口からいやな臭いのする冷たい風がヒューッと吹いてきて、そのまま覚えがなくなってしまい、木村さんに介抱されて正気づき、初めて白金の塊のなくなったことを知ったというのです。

俊夫君はこの竹内という人を、虫が好かぬと見えて、これまで、よく私に「いやな奴だ」と申しておりましたが、今、竹内さんの話を聞きながらも、俊夫君は、時々睨むような目付きをして眺めましたから、私は俊夫君が竹内さんに嫌疑をかけているのでないかと思いました。