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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

小酒井不木『少年科学探偵』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「小酒井不木集」はしがき、深夜の電話、紅色ダイヤ、暗夜の格闘、髭の謎、墓地の殺人、塵埃は語る、白痴の知恵、玉振時計の秘密、頭蓋骨の秘密、自殺か他殺か、『少年科学探偵』序、紫外線、現場の写真、科学的研究と探偵小説。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 152,885 字 · 308 页

青空文庫

はっと思って僕は考えたのです。室の中の麻酔剤の臭いは、この土瓶の中の液体の臭いをまぎらすためだ。白金はこの土瓶の中に隠されてある。

こう思ったけれど、あの場合それを言いだしたら竹内がどんなことをするかもしれぬ。そこで僕はおじさんに『誰の飲むお茶ですか』と聞きました。するとおじさんより先に竹内が返事をしました。だから僕はいよいよ竹内が犯人だと知って、エックス光線をかけにいってもらったんです」

「え?」

と木村さんは不審そうな顔をして尋ねました。

「白金が土瓶の中にあったなら、エックス光線をかけるに及ばぬじゃないですか?」

「それはそうだけれど……おや、もう警視庁へ来ましたよ。そのことはあとでゆっくり話しましょう」

こう言ったかと思うと、俊夫君は自動車の扉をあけて、さっさと出てゆきました。

警視庁には俊夫君がPのおじさんと呼ぶ小田刑事がおられて、私たちをにこにこした顔で迎えてくださいました。俊夫君は小田さんと二人きりで、しばらくのあいだ何やらぼそぼそ話をしておりましたが、それがすむと、ちょうど昼飯時だったので、私たちは小田さんといっしょにうどんのご馳走になりました。