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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
5 結論
とまでいっているのである。これらの逃亡者がみな適当なる場所を見つけて、安全に住みついたとは思われない。おそらく彼らの多数は浮浪民となって、法師姿に身をやつし、生きる工夫をしたということは想像するにかたからぬのである。
5 結論
もちろんこれら遊行僧のすべてが、いつまでもそう浮浪状態をのみ続けているものではない。あたかもかの浮浪人と言われたものが、だんだん浮浪の状態から脱して土着定住したと同じように、いつか一定の居所を定めて、在家の雑法師らと多く区別なきものとなり、互いに入れ替って、種々の特殊民に形をかえ、子孫を後世に遺したものに相違ない。そして他の道筋から来た傀儡子や土師部の徒が、またこれらと流れあって、その他の雑多の落伍者らをも一つにして、そのある者は栄達して世の尊敬を受けるに至った一方において、ある者が次第に深みに沈み行いて、鉦打茶筅の徒はもとより、夙とか、鉢屋とか、唱門師とか、犬神人とか、エタとか、番非人とか、その他各種の特殊民の源をなしたものと解せられるのである。されば種々のいわゆる特殊民中には、外形において著しく相違があり、時には互いに地位の高下を争い、いわゆる筋の違ったもののように思われているものでも、本を洗えば多くは同一系統に出たものであることが知られるのである。