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へいわじぎょうのしょうらい

平和事業の将来

大隈 重信

大日本平和協会会長推戴式での演説、1910(明治43)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,320 字 · 23 页

青空文庫

というゆえんである。それで、欧米の人と、直接に会って心を虚しうして言ってみれば、その誤解は釈然として解けるのである。また支那に向っては、亜米利加合衆国、独逸、英国、その他列国の種々なる競争が起っているのである。競争もある程度に於ては、避くべからざることである。平和の下に競争をするのは宜いが、それがために、猜疑心、嫉妬心を導いて間違った方面に行くと、次第次第に平和に遠ざかるという、怖るべき不幸を醸すのである。

そこで、平和協会の事業が、そういう方面にまで進むことが出来るや否やという事は疑問である。なるべくこの会には、日本に在るところの欧米の人士を会員にすることが、最も必要であると同時に、日本を疑っている支那人を会員にする事が更に急務なりと信ずるのである(拍手)。願わくは、印度人も宜しい。南洋諸島の馬来人も宜しい。あらゆる人種、あらゆる国の地盤の数が増すに従って、この協会は大なるものとなるのである。ことに日本と支那には、亜米利加合衆国の伝道師が沢山来ている。全世界から来ている伝道師の半ば以上は亜米利加合衆国から送られて、神の道を伝えている。神の道は平和であるから、かくの如き高尚なる事業に力を尽す御方をなるべく多数にこの会に網羅するということは、この会の事業を大いに進むる訳であって、而して伝道師そのものの目的