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へいわじぎょうのしょうらい
平和事業の将来
大隈 重信
大日本平和協会会長推戴式での演説、1910(明治43)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,320 字 · 23 页
〔道義の力はドレッドノート以上〕
ところが、そういう事を知らぬ先生方は、俄に日本はえらくなったというて、支那人は天然に弱いものかのようにいじめるというのは何事ぞ。日本人もその通りに欧羅巴人にやられたから、自分もやるというのは甚だ気に入らぬ。全体、亜米利加などという国は、何処までも平和の国である。日本にも最も友誼をもっている国である。そういう国が、このたび満州問題に付いて提議をした。甚だ合衆国は宜しくない(拍手)。しかしながら、静かに考えてみると、決して合衆国の国務卿が日本をいじめる意思でもなんでもない。悪意でもなんでもない、善意である。なんだか合衆国が頭を出して、せっかく血を流して取ったものをただでも取らるるかの如く思うのは大間違い。ただ取らるるというのでも、なんでもない。他の国は措いて、日本人自らの平和的事業、全体の人が向う上に付いて、第一に考うべきところのものは、弱い者をいじめぬということであって、これが平和の一番始まりである。
〔道義の力はドレッドノート以上〕
それから第二に道義の力。道義の力は非常に偉大なるもので、ドレッドノート、十二吋の大砲、百万の軍隊より、道義の力は強いのである(拍手)。