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「しなゆうき」
支那游記
芥川龙之介受报社之命游中国,出发前还笑话朋友怕晕船,结果自己一上船就吐得稀里哗啦。这趟旅行到底会见识到啥?
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,859 字 · 105 页
を参照するが好い。
我々は二三人の芸者と一しょに、西瓜の種を撮んだり、御先煙草をふかしたりしながら、少時の間無駄話をした。尤も無駄話をしたと云っても、私は唖に変りはない。波多君が私を指さしながら、悪戯そうな子供の芸者に、「あれは東洋人じゃないぜ。広東人だぜ。」とか何とか云う。芸者が村田君に、本当かと云う。村田君も、「そうだ。そうだ。」と云う。そんな話を聞きながら、私は独り漫然とくだらない事を考えていた。――日本にトコトンヤレナと云う唄がある。あのトンヤレナは事によると、東洋人の変化かも知れない。……
二十分の後、やや退屈を覚えた私は、部屋の中をあちこち歩いた次手に、そっと次の間を覗いて見た。すると其処の電燈の下には、あの優しい花宝玉が、でっぷり肥った阿姨と一しょに、晩餐の食卓を囲んでいた。食卓には皿が二枚しかない。その又一つは菜ばかりである。花宝玉はそれでも熱心に、茶碗と箸とを使っているらしい。私は思わず微笑した。小有天に来ていた花宝玉は、成程南国の美人かも知れない。しかしこの花宝玉は、――菜根を噛んでいる花宝玉は、蕩児の玩弄に任すべき美人以上の何物かである。