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やぶのうぐいす

藪の鶯

三宅 花圃

「藪の鶯」金港堂、1888(明治21)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,356 字 · 65 页

青空文庫

かしをかえてしまったのかと。どんなにきをもんだかしりゃアしないヨ。

男「そうだろう。一体あすこの親指の口入れで官途にもありついたし。万端ひいきになるもんだから。お鬚の塵をはらっていて損のないとおもうとこから。せいいっぱい勤めていた内。あいつに英語を教えてやれということで……。マアなんだったのだが。これも御機嫌を損じてはと……。

女「イイヨたくさんだヨ。

男「そう咄しの腰をおるからいけない。それでとうとうこんだのやくそくも出来て。にわかに大尽になるようになるはなしだけれど。向はどうだかしらないが。

女「イイヨうるさい。

男「こっちには気にそまないだが。それ夕べも咄した通りのわけで。この一幕がかんじんの狂言で。マアチョトおまえに遠ざかって。

女「サアそこはわかっているヨ。いよいよおまえがその気なら。わたいも悪婆の本性をあらわして。音羽屋のお伝という一幕を出しもしようが。おまえの気がきまらなくって。からを蹈んだ日には馬鹿を見るからネー。

男「うたぐりも人にこそよれだ。ヒーヒーたもれに人ヲつけ。

女「あぶないもんだ。そうはいうものの。むこうは面がいいのにおまえさんが面喰いだから。