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ふしぎなひと
ふしぎな人
江戸川 乱歩
「たのしい二年生」大日本雄弁会講談社/講談社、1958(昭和33)年8月~1959(昭和34)年3月<br>「たのしい三年生」講談社、1959(昭和34)年4月~12月
N4 · 入门 · 新字新假名 · 44,138 字 · 89 页
「みんな、来てください。へんなやつがいます。二十めんそうの使っている、子どものロボットがいるんです」
と、たけしくんがさけびました。
その声を聞くと、けいじたちが、かけつけてきました。
ロボット小ぞうは、そんなに早く走れないと見えて、からだをまっすぐにして、あいかわらず、とことこ歩いているものですから、たちまち、けいじたちにつかまってしまいました。――このへんな子どもは、はたして、人形だったのでしょうか。
さて、ちょうど、そのさわぎのさいちゅうに、まっ暗な木村さんのしょさいでは、おそろしいことが起こっていました。
からだにぴったりついた、黒いシャツとズボンを着けた黒ふくめんの男が、金庫の前にしゃがんで、なにかしているのです。
みんなの注意を、ロボット小ぞうのほうに集めておいて、その間に、ほうせきをぬすみ出そうというのでしょう。この、黒ふくめんの男は、むろん二十めんそうなのです。
二十めんそうは、金庫やぶりの名人ですから、どんなげんじゅうな金庫でも、わけなく開くことができるのです。
カチッという音がして、金庫のとびらが開きました。そのときです。二十めんそうの口から、「わあっ」