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ヨブきこうえん

ヨブ記講演

内村 鑑三

丸の内の大日本私立衛生会館における内村聖書研究会においてのヨブ記講義、1920(大正9)年4月25日~6月27日、9月12日~10月10日、10月24日、11月21日、12月19日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 92,828 字 · 185 页

青空文庫

かくヨブは心に思った。ために失望が再び彼を襲わんとした。その時忽焉として、二十五―二十七節の大思想が彼に光の如く臨んだ。後世に訴うる要なし、我の弁護者、我の証者、我の友は今天に在りとの新光明が、今やこの世においてまた人の中において道窮まりたる彼に臨んだのである。

◯二十五―二十七節は左の如くである。

25 われ知る我を贖う者は活く、後の日に彼れ必ず地の上に立たん、26 わがこの皮この身の朽ちはてん後われ肉を離れて神を見ん、27 我れみずから彼を見奉らん、わが目かれを見んに識らぬ者の如くならじ、わが心これを望みて焦る。

「我を贖う者」は我の弁護者(我を義なりと証して我の汚名を濺いでくれる者)の意である。この者が今活きている事を我は知る――我は確信する――というのである。彼は存在しおるのみならず今活きて活動しおり、我の味方たりわが正義の保護者であるというのである。これ実に暗中より探り出したる、光まばゆき信仰の珠玉である。そして「後の日に彼れ必ず地の上に立たん」とは、この弁護者が他日地上に出現するとの予感である。そして二十六節においては「わがこの皮この身の朽ちはてん後われ肉を離れて神を見ん」