轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

吉川英治『三国志(八)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:三国志、三国志。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 195,604 字 · 391 页

青空文庫

「口ほどもない」

と、趙雲はしずしず後退をつづけていた。すると、また、郭淮の一手の大将万政が、前にもまさる兵力で追いついてきた。

「足場は絶好だ」

趙雲は、ひきいている部下に向って、

「汝らは、三十里先の峰で待っておれ。あとから行く」

と、旗本数名を身辺にのこしたのみで、全部先へやってしまった。

そして嶮しい細道の坂上に、作りつけの武者人形のように構えていた。

万政はやって来たが、これを仰ぐと、近づき得なかった。で、郭淮に会って、

「趙子龍は、まだ以前の面影を失っていません。恐らくは、大なる損害を求めましょう」

と訴えたが、郭淮は、

「麒麟も老ゆれば、駑馬というではないか、そのむかしの豪雄とて何ほどのことがあるものか」

と、強って、それに当らせた。

道の左右は砥の如き絶壁だし、彼は坂の上に立って、狭い口を塞いでいるので、大兵もついに用をなさない。

駈け上がる者、当る者、みな趙雲の槍に血を煙らせて仆れた。

日が暮れた。敵が怯むのを見て、趙雲は、馬を先へすすめて行く。

「それうごいたぞ」

万政は追いかけた。

一林の中まで来ると、

「来たか」

趙雲の影が、ふいに、跳びかかってきた。