轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
「雄辯」大日本雄辯會講談社、1929(昭和4)年4月号~1930(昭和5)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 页
「えゝ」
「それは不都合千万だ」
「ハッハヽヽヽ」
「叱られるでしょう?」
「何あに、時計が左側の壁にかけてあるものですから、それを見る風をして誤魔化します」
「狡いんですね」
「これを『左向け』と言っています」
「成程」
「皆左向けばかりするものですから、いつかジョンソン博士がチャペルで冷かしましたよ。『皆さんの首、少し左へ曲る癖出来ました。その道理、何でありますか?』って」
「ハッハヽヽ」
「皆やっているんですよ」
「しかし皆信者でしょう?」
「信者には限りません。生徒ですから」
「中学部も神学部も出るんですね?」
「えゝ。神学生が一番左向けをします」
「これは驚いた」
「アメリカあたりじゃ皆然うですって」
「然う言えば、君も少し左へ曲っていますよ」
「ハッハヽヽヽ。僕は大丈夫です」
と安部君は否定した。
「級で信者は君と僕と吉田君丈けですね」
「もう一人立花君があれでも信者です」
「熱心ですか?」
「蝙蝠ですよ」
「え?」
「蝙蝠信者ですよ。エソップにあるでしょう? 蝙蝠は鳥の仲間へ入ると、おれは鳥だと言って、獣の仲間へ入ると、おれは獣だと言います。立花君もその通りです。信者の仲間へ入ると、信者らしくして、未信者の仲間へ入ると、未信者らしくします」